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言葉の力①

オンラインレッスンに切り替わったことで対面レッスンの時には見えにくかったことが少し見えてきたように思います。

それは「言葉の力」の大切さ、です。

私は振り返ってみるとまるで趣味のように常に何か外国語を勉強し続けてきているのですが、言語を習得するということは本当に大変なことだと感じます。
赤ちゃんが約1年間、言葉を発しないけれど、その間にずっと周りの言葉を聞いていてある程度の量や時間に達すると堰を切ったように話し出すというのはよく知られたことですね。

その後もずっと言葉の習得は大人になっても続いていくものだと思います。新しい言葉を知ったり、勘違いしていた言葉の使い方を正したり、と。

それで、オンラインになってスムーズにいくレッスンとそうでないレッスンの差は何だろう?と考えた時に「言葉」の理解力なのではないだろうか?と思うに至ったのです。

対面とは違い、ほぼ全てを言葉で説明する必要がありますので、受け取る側にも同様の言葉への理解力が求められます。

この時に、様々な理由によって、言葉の理解力が上手く伴わないケースがたまに出てきます。これは能力の差という話ではなく、心身両面での充実、ということと深く結びついているように見受けられます。

どういうことか、といいますと、例えば『寝不足』。こういう状態はテキメンです…。集中も出来ないし、頭がボーッとしやすい状態ですね。眠い時にやる気も根気も出るわけがありません。
なので、こういう場合はとにかく寝るのが最優先!実際に、宿題は「寝ること」と言われたお子さんもいます。その時は、ほんの数日でお母様から「全く様子が違います」と報告をいただきました。寝不足の状態で何かを‘やらせても‘(そんな状態の時に、人は自ら何かを‘やろう’とは思わないものですから)、不本意な結果になることが多いし、下手するとそれが続くと自信喪失に繋がりかねません。これは一番避けたいことです。

自粛生活が始まってとにかく印象的だったのは、お子さんたちがほぼ全員元気になったことです。時間があるから良く練習する、というのもあるのでしょうけれど、音の鳴りが全然違いました。余程厳しいお宅でない限り、今までよりもたっぷり眠れる!という夢のような日々が手に入ったわけですから心身共に充実するのは当然です。

変わったのは音だけではありません。思うように時間が取れずにいた人たちにとっては願ってもないチャンスでした。自分の課題や目標に向かって淡々と向き合い続けた成果は確実に成長に結びついたと感じます。

ある程度大きくなっているお子さんたちの場合はこのように自分のペースが自分で作れるので時間が手に入ったことによる成果は目を見張るものがありました。

一方、まだ小さいお子さんたちの場合、最初にあげた「言葉の力」ということが大きく作用したように思うのです。

この話は次回書きます。