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リポーズトレーニングでのご報告

今日も岩手からはるばるリポーズトレーニングにいらしてくださったピアノの先生方が、「レッスンで待てるようになりました。」とか「広い心で接することが出来るようになった気がします。」とご報告くださいました。
また、つい先日、発表会を終えたばかりの先生は、(指導者ごとの)生徒さんたちがグループで歌も歌ったそうなのですが、他の先生方から「なんであんなに声が出るの?」と不思議がられたそうです。

皆さん積極的にリポーズトレーニングで実践したことや話の中で得た情報を早速レッスンにも取り入れてくださっているようで、譜読みの際にも「まず弾きたいか?まず読みたいか?」を本人に選んでもらってから取りかかるようにしてみているそうです。やはり見事に2分されるそうです。おもしろいですね!

今日はランチをしながらクロスタイプとパラレルタイプの音楽の表現の違いについて少し触れました。身体の使い方の違いがそのまま感性の違いに表れていることが分かると、不要にその人の人格を傷つけずにすみます。言われる側も同じで、タイプの違いとして受け止められると「良い・悪い」でも「優劣」でもなく、単なる「違い」なので、お互いの落としどころを見つけやすくなります。

数日前に、以前4スタンスでのピアノのレッスンしたことのあるお子さんのお母様から連絡をいただきました。有名な先生の特別レッスンを受けたそうなのですが、椅子の高さや弾き姿勢など、形の指導がいくつか入り、ことごとくそのお子さんがやりにくいものに変えられてしまったそうです…。自分の身体の特性を知って、自分の身体と対話しながら見つけていった自分が一番弾きやすい状態を、『ただ一つの正しい』やり方に無理に強制されていく…。
多くの方は、むしろそういう『強い』レッスンこそがありがたいものだと信じていらっしゃるのではないでしょうか?

『こうです!』と言われる方が自分で考えるよりも楽なのかもしれません。特に日本では『長いものには巻かれろ』という考えも根強くありますし、教える側も、ただ『はい』と従順に従う生徒の方を好む傾向もあるように感じます。
そして、日本人独特の傾向に私には感じられるのですが、言われた事が難しければ難しいほど張り切って『努力する』ことに美徳を感じる方が多いのでは?

でもそうなのでしょうか?

先のお子さんは、自分のやりにくい事ばかりを次々と要求され、ついには泣き出してしまったのだそうです…。

目の前にいる生徒さんと対話出来ないような方がはたして音楽と対話出来るのでしょうか?

細かいことは知らなくても構わないけれど、「人は皆違う」ということだけでもせめて頭の片隅に置いてくれたらこんなことにはならなかったのではないでしょうか。

かと思えば、生徒さんが4スタンスのレッスンを受けたことをきっかけにぐっと良くなったことにすぐに気付き、話を聞いてその後すぐに私のパーソナルレッスンを受けに来てくださり、先生共々納得し、またおもしろがりながら実践し続けてくださっている方々もいらっしゃいます。

今日ご参加くださった別な方は「4スタンス始めてからもう楽しくて楽しくて!」とおっしゃっていました。そして「続けていくことでどんどん分かってきますね!」と実感されているようでした。

1回セミナーを受けていただいただけでも明らかに変わるのですが、本当はリポーズトレーニングこそが大切です。

リポーズによって確実に自身が良い方向に向かっていることを実感してくださるのが何よりです。

わずかな変化に気付けること、そしてそれを大切に感じ取ることで、その変化は次から次へと起こり、思いがけないものにも変化が訪れたりします。

毎月そんな嬉しそうなお顔に会えるのが私にとっても何よりもの励みになっています😊