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東北新人演奏会

日本ピアノ調律師協会主催の『第6回東北新人演奏会』が2019年4月4日開かれました。
大学生以上の方たちと一緒に齋藤尚生君が出演し、無事に本番を終えることが出来ました。

20分というまとまった時間をいただけたので、思い切ってシューマンのソナタ2番の全楽章に決めて取り組んできましたが、仕上がるのだろうか?と思うほど、やってもやっても課題が山積みで本当に良い勉強になりました。

本番は、今までで一番の出来だったと思います。非常に高い集中力で4楽章をしっかりと弾き切りました。各楽章のキャラクターの違いもしっかり表現出来たのではないでしょうか。

リハーサル後の最後のアドバイスも本番にはきちんと消化していて感心しました。

仙台、福島、両方のお友達たちがたくさん聞きに来てくれたようで、終演後の尚生君の嬉しそうな様子が印象的でした。

そして、なんと、知らない方にサインを求められていて、人生初のサインをしている様子も微笑ましかったです❣️

私も自分がサインを求められた時の事を思い出しました。
アメリカにいた頃、初めてのリサイタルを控えたある日、会場で練習させてもらっていたところ、たまたまその音を聞きつけた男性がホールにスタッフの方に連れられて入ってきました。外に漏れていた音を聞いて「誰が弾いているのですか?」と興味を持たれたそうで、スタッフの方に、「今度リサイタルがあるので良かったら是非!」と誘われていました。

知らないアジア人の小娘(その頃は一応まだ小娘…)が開くリサイタルにわざわざ来るわけがない、と思っていました。

ところが、その方はいらしてくださったのです‼︎ものすごく驚きました。そして本当にありがたかったです。貴重なお休みの日を私のリサイタルのためにあててくれたなんて😌

最後まで聞いてくださり、喜んでいただいたのを覚えています。その方の他に、同じ先生に教わっていた年上のおじさまと、かわいい少年にもサインを求められて、戸惑いながらも初サインをさせていただいたのでした。

知らない方の心に届く演奏が出来たことはとても大きなことだと思います。来週は福島でも音楽祭に出演するそうです。今度はシューマンの他にショパンなども取り上げるようです。
そちらもたくさんの方の心に届きますように✨