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作曲

ソルフェージュのグループレッスンの中で、リズム譜を学んだついでにそのリズムを使って作曲をしてもらう宿題を出すことがあります。今日、それらを聞かせてもらったところ、とても面白かったので記録しておこうと思います。


作曲が億劫で、自分の作った曲にあまり愛着を感じない生徒さんたちがいたので、『常識』や『美しさ』のようなものにこだわらない発想も大切という話をしたことがあります。音楽史の中で、なぜ12音技法が生まれてきたのか、という話なども、小中学生相手ではありましたがしてみました。シェーンベルクの実際の楽譜なども見せながら少し弾いてみたりしました。

それ以来、作曲の様子が変化してきたように感じます。


今日は、

①休符ばかりでほとんど音がない譜

②4分の3拍子   

③8分の6拍子

の3曲が課題でした。どれも4小節のリズム譜です。

これらに対して、一人一人が作ってみた旋律からイメージされる世界をタイトルにしてきたようでした。

同じリズム譜なのに、偶然にも「不安」「ハッピー」という真逆な作品が生み出されたり、ある子は、「予想できない強弱」「地鳴りのようなワルツ」「舟歌」という興味をそそられるタイトルで4小節を超えて作品に仕上げていました。

また、「不思議な夢」というタイトルで、もっと続きが聞きたくなるような突然終わりを告げるような曲にしてきた子もいました。「もっと聞きたいな」と言うと「だから不思議な夢なんです」と言われました。ごもっとも…。

「舟歌」という安心出来そうなタイトルに油断していたら、なんとも不気味な減7の和声の8分の6拍子で、薄気味悪い作品に仕上がった曲を披露してくれた子も。聞くと、最初は「幽霊たちの舟歌」というタイトルだったとか。でも、それではあらかじめ予想されてしまうから、ということで、あえて「舟歌」だけにしたそうです。

全くもって彼の狙い通りに心は乱されました…。


グループでレッスンしていると、一人一人の興味の在り処がそれぞれであることに気付かされます。

作曲に燃える子、作品や作曲家について調べてくることにとても意欲的な子、調性や楽語などを活きたものとしてとらえられる事に長けている子、などなど。

発想を広げる一つの方法として、常識にとらわれない考え方について話しただけで、こんなに生き生き皆んなが作曲に取り組めるようになるとは!

おもしろいなぁと思いました。

調子に乗って、また宿題を出してみました😁

今度はどんな作品が生み出されるか⁉︎


楽しみです。